連載 月便り・2
「かぐや」と「嫦娥」
志賀 勝
1
1月と太陽の暦制作室・〈月〉の会
pp.184-185
発行日 2008年2月25日
Published Date 2008/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665101177
- 販売していません
- 文献概要
不老不死といえばいわば人類の見果てぬ夢,神話や説話にさまざまに物語られているのはご存知の通りです。この夢を育ませたもの,そしてまた人類が夢を託した先が夜空を彩る月でした。
今,日本の「かぐや」と中国の「嫦娥」が月を周回しています。科学最先端をいくロケットに神話・説話上の名前を付けるというのは現代人のとても面白い精神構造だなと感じますが,それぞれ月の女神といっていい神話上,説話上の主人公,しかも共通して同じ夢を語っている女神たちなのです。月ロケットが飛んでいる機会に,人類の夢の軌跡について思いを馳せてみたいと思います。
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.