連載 バルナバクリニック発 ぶつぶつ通信・41
“NO CHOICE”で定められる子どものゆくえ
冨田 江里子
1
1St. Barnabas Maternity Clinic
pp.728-729
発行日 2007年8月25日
Published Date 2007/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665101068
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“NO CHOICE”罪を犯した理由を彼らはこう説明する。「にっちもさっちもいかない状況だった,それ以外に方法はなかった」と。苦境に陥った時,犯罪などの安易な手段を選ぶ人は貧困であればあるほど多い。私にはただ単に甘えにしか感じられないこの言葉が,ここでは皆が納得できる理由になっている。それがお産後にもしばしば使われる。
あの日の説得はどこへ
お産だと呼ばれてクリニックへ行くと昨年お産したばかりのギルが気張っていた。確か前のお産は1年経っていなかったのではないか? と驚き,そう問うとギルは恥ずかしそうに笑った。
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