連載 筆から想いは広がって・5
北の地の「馬」
乾 千恵
pp.726-727
発行日 2007年8月25日
Published Date 2007/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665101067
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「結構ふっくらした顔なんだねえ!」
初めて会った北海道の農耕馬の姿をスケッチしようとして,そう気づいた。「馬面」という言葉通り,縦長の顔ではあるのだが,よく見ると,目の下の頬がほこっと盛り上がっていて,思ったより丸顔なのだ。
北海道の馬は,開拓時代の農耕や荷物の運搬,そして,重い馬そりを曳いて馬力と速さを競うばんえい競馬で活躍してきた。顔から脚までずんぐりしているが,見るからにたくさん働いてくれそうだ。黒くて大きな目の優しさと,顔の幅広い(?)感じがうまく描けずに,もどかしい思いをした。
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