特集 ―産科閉鎖の危機に際してすべきこと―助産師の力でお産を守ろう
助産師としてできること
隅田 真理子
1
,
遠藤 文子
2
,
梶川 里子
2
,
渡部 輝子
2
,
鈴木 喜代子
2
,
今野 雄子
3
1JA岐阜厚生連久美愛厚生病院
2公立刈田綜合病院
3目白助産所
pp.22-33
発行日 2007年1月25日
Published Date 2007/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100977
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久美愛厚生病院での取り組み
10年前からの努力の末,地域にも受け入れられたいま,今度は産科医不足の問題が持ち上がる。そこで助産師として行なったことは,助産師外来を開設し,深夜帯の分娩を助産師が責任をもって担当し始めたことだ。自立した助産師の姿を紹介したい。
院内助産所を開設
マタニティーホームでは「自分らしいお産」したいひとを応援します
公立刈田綜合病院では,産科医が1人というリスクを軽減するため,混合病棟,3交代勤務という条件のなか,院内助産所を設立させた。ここでは,自然な出産はもとより,育児支援にも力を入れており,産後1年にわたって家庭訪問を実施する予定だという。本稿では,院内助産所の現状と設立までの歩みをご紹介いただいた。
院内独立助産所の構想
院内助産所の概要と体制
産科医,分娩施設の不足が社会的な問題となっています。「分娩難民」という言葉も耳にする機会が増えてきました。東京も例外ではありません。私の助産所がある豊島区や隣の練馬区でもここ1年の間に2つの個人産院が,医師の確保問題や福島の医療訴訟の影響をうけ,外来のみのクリニックとなりました。NICUのある都立の病院でも,産科診療を中止してしまったために多大な余波を周辺に及ぼしています。
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