ケースレポート
血液透析患者の妊娠,出産を通しての看護
古山 美由紀
1
,
小国 真紀
1
,
後藤 香
1
1県立広島病院
pp.349-351
発行日 2004年4月1日
Published Date 2004/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100714
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はじめに
血液透析中の妊婦は正常妊婦に比べ,流早産や胎内死亡,妊娠中毒症の発生頻度が高く,さらには妊娠中に腎疾患の増悪を来すことがあるため,一般に妊娠継続を断念することが多い。
今回,当院で初めて,血液透析(以下HD)中の妊婦の紹介を受けたことを機に,産科・透析センター・NICUの三科協力のもと,妊娠管理を行なった。
本症例は挙児を強く希望しており,家族の協力体制にも恵まれ,妊娠中の厳しい管理や,長時間にわたる透析にも耐えることができ,妊娠37週3日で陣痛発来し,経腟分娩にて1,732gの女児をApgar Score10点にて無事出産することができた。
透析患者が満期経腟分娩で出産できた報告は少ない。この症例を通して学んだことをここに報告する。
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