ウイメンズヘルス
妊娠と出産
江川 真希子
1
1東京医科歯科大学小児・周産期地域医療学講座特任助教
pp.52-55
発行日 2016年8月10日
Published Date 2016/8/10
DOI https://doi.org/10.34449/J0096.02.02_0052-0055
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
「妊娠・出産の基礎知識」「1.背景」2015(平成27)年度の日本の年間出生数は約100万人で,1975(昭和50)年以降,年々減少傾向にある。一方で出産時年齢が35歳以上の「高齢妊娠」は,晩婚化や出産年齢の高年化といった社会的背景により年々増加し,2013(平成25)年には約27万件と年間出生数の約1/4を占めている。35歳を境に妊娠・出産のリスクが急増するわけではないが,加齢とともに卵の質・数共に低下してくること,流産率が増加すること,またさまざまな内科的・婦人科的合併症も増加していく。さらに,生殖補助医療(ART)による妊娠も増えていて,2013年には出生数は4万件を超えた。そのほか,以前では妊娠・出産できなかったような合併症をもつ妊婦も増えていて,われわれ産科医にとっては,取り扱わなければならないハイリスク妊娠が増えていると言える。
Medical Review Co., Ltd. All rights reserved.