特集 「技術教育」のあり方を考える
現場の問題点を整理する
①実態調査からみた助産師技術教育の問題点
江幡 芳枝
1
1国際医療福祉大学保健学部看護学科
pp.204-210
発行日 2004年3月1日
Published Date 2004/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100685
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はじめに
助産師教育は,看護師基礎教育を終えた後に1年の専門学校または短大専攻科での教育が主体であったが,近年,看護系大学の増加に伴い助産師教育を4年間の教育に含める大学が急増した。全国助産師教育協議会(全助協)では,これまでに数回にわたり教師および卒業生を対象にして,大学における助産師教育の実態調査1~4)を行ない,その結果,カリキュラム編成上の問題や授業・実習時間の絶対的な不足,学生・教員の負担増,助産師としてのアイデンティティ形成困難等の問題を指摘し,学部以外での助産師教育の実現を提言してきた。そうした折,平成15年11月,天使大学に高度専門職大学院(助産)が認可されたことは助産師教育に新しい扉を開くことになった。本稿では,2002~2003年にかけて全助協が行なった大学および短大専攻科・専門学校の助産師教育実態調査をもとに,分娩介助実習を中心に助産師技術教育の問題点,特に大学教育での問題点を整理してみたい。
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