特集 周産期のナラティヴ―助産師の語りの世界から
忘れられない3つのシーン
東大野 朋子
1
1岩手県立久慈病院
pp.296-301
発行日 2003年4月1日
Published Date 2003/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100500
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はじめに
私は岩手で生まれ育ち,看護学校・助産婦(師)学校,職場も岩手県から出たことがありません。県立病院は看護師兼助産師の採用のため,助産師だけではなく,時には外科病棟の看護師としても働いてきました。
これまでの私は先輩達が行なってきた妊産婦さんとの対話やケアに対して,疑問を感じた事はあっても議論はしてきませんでした。そのなかでの妊産婦さんのとのかかわりや語らいは,不十分なものであったというのが実感です。
そこで本稿では,この特集の趣旨とは少し離れるのではないかと思いますが,妊産婦さんとのかかわりの場面に外部からの「強制力」が大きく影響していたのではないかと思われる点を中心に,助産師として印象に残っているいくつかのシーンを紹介したいと思います。
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