特集 ―現場の疑問に答えます!―アロマ実践のための「あれ」「これ」
アロマをどう使っていますか?
④総合病院三原赤十字病院
久保 早苗
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1総合病院三原赤十字病院
pp.712-716
発行日 2005年8月1日
Published Date 2005/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100256
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Q1 アロマセラピーを周産期領域の現場に導入したきっかけは何ですか?
A 少子化による分娩件数の減少により,広島県内の主だった病院の産科病棟は,ほとんどが混合化している。混合病棟は,医療の進歩に伴い治療や看護の内容が複雑化し,業務量も増大するため助産業務に専念できにくい状況にある。
当院でも,婦人科・小児科をはじめとする,多種の診療科との混合病棟体制をとっている。そのため,助産師が助産業務に専念することができず,正常に経過している産婦・褥婦に対するケアは,そのセルフケアに依存したルチーン業務になりがちであった。このことに対して,助産師からもっと産婦・褥婦の側に寄り添えるケアの提供ができないか,という思いが示され続けてきた。そこで,一助産師がアロマセラピーの体験で得た“快の感覚”を対象者にも提供したい,これにより“助産業務も広がり,独自性が発揮できるのでは”という思いを抱いたことを機に,医師の許可を得て助産ケアの向上に向けた試みの1つとして,アロマセラピーを取り入れた。
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