特集 緊急帝王切開,事前・事後にできること
危機状態の産婦の心理を理解するために
武田 美枝
1
,
奥山 慶子
1
,
吉村 あゆみ
1
,
川上 聖子
1
1徳島市民病院
pp.596-599
発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100240
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はじめに
母体搬送され緊急帝王切開となった産婦のほとんどが,思いがけない出来事に心理的危機状態を引き起こしている。近藤らによると,母体搬送となった産婦はストレスにさらされた状態で入院・分娩を迎えること,またそのような妊産褥婦に対する心理的ケアの重要性が報告されている1)。しかし,緊迫した現場においては,時期を据えた効果的な看護介入までは見出せない状況であった。そこでS病院において,母体搬送され緊急帝王切開に至った産婦の気持ちの変化と,家族や医療スタッフとのかかわりを面接調査より明らかにすることで,効果的な看護介入について,その方向性が示唆されたので紹介する。
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