特集 母乳外来からみる“お金とケア”の関係
母乳外来の現状調査
⑤杏林大学医学部付属病院
久保山 はつき
1
,
戸田 洋子
1
1杏林大学医学部付属病院総合周産期母子医療センター
pp.212-214
発行日 2005年3月1日
Published Date 2005/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100162
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母乳相談室を設置したねらい
当院では「母乳相談室」と銘うって母乳外来を設置しています。開設は平成4年です。開設までも,母乳育児についての相談に適時対応していましたが,母乳栄養が推進され,注目を浴びるようになっていたことで「母乳栄養を確立したい」というニーズが高まりました。と共に,核家族化が問題になっている昨今では,育児に悩む母親が少なくなく,乳房ケアを行ないながら話を聞き,相談にのるといった場を設ける目的もありました。
また,私たち助産師・看護師自身が,1人の患者の妊産褥期を継続して担当したい,出産直後から断乳の時期まで,乳房の変化だけでなく母と子の成長過程も含めてトータル的なサポートを行ないたいと考えていたことも理由の1つです。そのためには,1人ひとりの助産師・看護師の技術の向上を図る必要があると考え,母乳相談の場を借りて学んでいくということも開設のきっかけになっています。そのため,開設当初はお金はいただかずに運営していました。
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