連載 バルナバクリニック発 ぶつぶつ通信・11
子どもの愛が,母親を変える
冨田 江里子
1
1St. Barnabas Maternity Clinic
pp.176-177
発行日 2005年2月1日
Published Date 2005/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100152
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子どもが邪魔者!?
ロリンはIUGRで出生体重が1.6kgだった。私はロリンに会うために度々,家庭訪問に来ている。小さかったからだけではない。実母に当たるマルテス(16歳)のお産や妊娠中の様子がひどかったからだ。ロリンは今,祖母であるテスイの末っ子として育てられている。
テスイと世間話をしながらロリンを抱いていると,ロリンが急にはしゃぎだした。高校の制服姿でマルテスが帰ってきたのを見つけたのだ。テスイが嬉しそうに話す。「ロリンはお姉ちゃんが大好きなのよ。本当にマルテスが帰るのがわるみたいでね。少し前からいつもはしゃぐのよ」。
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