連載 とらうべ
院内コミュニケーションの大切さ
辻本 好子
1
1NPO法人ささえあい医療人権センターCOML
pp.55
発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100029
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- 文献概要
COMLの活動の柱は,電話相談です。1990年に活動をスタートして以来,35,000件を超える相談が寄せられています。現在も,月に300件前後の相談が届きます。
とくにここ5~6年で増えているのは,医療不信にまつわる相談です。出産に関しては「先天的な障害を持って生まれた。どうして健診の段階で見つけられなかったのか」「なかなか分娩が進まないので帝王切開にしてくれと助産師に頼んだのに,ドクターに伝えてくれなかった。生まれたときに仮死状態だったのは判断ミスだ」,あるいは逆に「あれだけ自然分娩を頼んであったのに,ドクターが安易に帝王切開に踏み切った。もう少し待てたのではないか」などと,非常に厳しい目を向ける相談が増えています。若い夫婦からの相談よりも,孫の誕生を心待ちにしていた祖父母からの相談が目立ちます。
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