連載 成果につながる保健指導 対象を読み解く病態理解とアセスメント・3
保健指導を展開する
野口 緑
1
1大阪大学大学院医学系研究科公衆衛生学
pp.230-234
発行日 2024年6月10日
Published Date 2024/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664202065
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まず、保健指導を行う前のシミュレーション
前回までは、実際に保健指導を行う前に必要な準備についてお話ししてきました。つまり、
①健診結果などのデータを読み解くリスクアセスメント:なぜ今、保健指導が必要なのか、保健指導で回避したいリスクは何か
②介入するリスクファクターの絞り込み:今回の保健指導を通じて、少なくとも、どの結果値だけは改善してほしいのか
の2ステップです。
この2つのステップを通じて行うデータアセスメントによって、保健指導の方針が決まるため、保健指導の成否の8割を決めるのがこのアセスメントであるといっても過言ではありません。②のステップで絞り込んだリスクファクターの改善の重要性を理解してもらうために、どのような資料を使って、資料のどの部分を、どのように説明していくのかについても事前にシミュレーションし、必要な資料を準備しておくことも重要です。当日の保健指導を効率的かつ効果的に行うために、ぜひ事前にやっておきたいことの一つです。
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