連載 数式不要!はめ込み統計学 保健師のための統計これだけ・10
相関係数を求めてみよう!
加藤 丈夫
1
1山形市保健所
pp.874-878
発行日 2019年10月10日
Published Date 2019/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664201290
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連続変数の相関を調べる
前回は傾向性の検定であるコクラン・アーミテージ検定を勉強しました。この検定では,順序変数(前回の例題では,天然歯数を〈<5〉〈5-9〉〈10-14〉〈15-19〉〈20≦〉の5つのグループに分類)と名義変数(認知機能を〈正常者〉〈低下者〉の2つに分類)を扱い,順序変数の変化に伴い名義変数が一定の傾向(天然歯数が減少するにつれて,認知機能正常者の割合が減少)を示すのか否かを検定しました。
今回も2つの変数の間に一定の傾向(相関)があるのか否かを検定しますが,扱う変数は順序変数や名義変数ではなく,連続変数です。例えば,空腹時血糖値が高くなるにつれてHbA1c値も高くなるか(つまり,空腹時血糖値〔mg/dL〕とHbA1c値〔%〕は相関するのか:図1),あるいは,体格指数(BMI)が大きくなるにつれてHbA1c値は上昇するのか(つまり,BMI〔kg/m2〕とHbA1c値〔%〕は相関するのか:図2)などを検定します。
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