研究
都市在住幼児におけるセーフコミュニティ推進に向けた基礎的研究—傷害不安とリスク要因の検討
有本 梓
1
,
田髙 悦子
1
,
田口(袴田) 理恵
2
,
臺 有桂
3
,
今松 友紀
4
1横浜市立大学大学院医学研究科・地域看護学
2共立女子大学看護学部・地域・在宅看護学
3鎌倉女子大学短期大学部
4創価大学看護学部・地域在宅看護学
pp.846-853
発行日 2017年10月10日
Published Date 2017/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664200791
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
■要旨
目的:本研究は,都市在住幼児における主要傷害への不安と経験を把握し,傷害不安に関連するリスク要因を検討し,セーフコミュニティ推進に向けた示唆を得ることを目的とした。
方法:首都圏A市B区で2012(平成24)年9〜11月開催の幼児健診対象児の母親全数428名を対象に,無記名自記式質問紙調査を行った。調査内容は,「基本属性」「地域環境要因」「過去半年間の傷害経験」「主要傷害に関連する生活予防行動」であった。また,調査時の以後1年間における受傷の予期不安の程度や,上記の基本属性等と不安との関係について検討した。
結果:1歳6か月児の母親129名,3歳児の母親153名から有効回答を得た。傷害経験の割合は各主要傷害0.0〜53.5%であった。また,傷害不安に関連が示唆された要因は,「年齢」「地域環境要因」「傷害経験」「生活予防行動」であった。
結論:セーフコミュニティ推進に向けては,地域レベルの指標の明確化,地域ネットワーク構築などの社会環境づくりが必要である。
Copyright © 2017, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.