連載 事例を通して学ぶ 悩める妊婦の相談対応・1【新連載】
経験から学ぶ「温かな母子相談対応」とは?
田尻 由貴子
1,2
,
橋本 栄里子
3
1スタディライフ熊本
2前・慈恵病院看護部
3(株)枝林舎
pp.344-348
発行日 2017年4月10日
Published Date 2017/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664200674
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連載のはじめに
私(田尻)は,2000(平成12)年に,熊本市の慈恵病院から「最近のお母さんは,産後にうつになったり,赤ちゃんに愛情を感じなくなったり変化してきた。当院で妊婦さんを支援してほしい」という要請を受けて,それまで保健師および総婦長として働いていた菊水町立病院を退職し,慈恵病院に看護部長として入りました。そして2015(平成27)年に定年退職し,いまは講演活動や『母と子の命をつなぐスマイル相談対応ハンドブック』(以下,ハンドブック)1)の開発を通して,妊婦さんや産婦さんの相談,専門職の方の教育に関わっています。
今回開発したハンドブックは,母子支援の現場で妊産婦さんへの対応をする保健師にとっても,よい教材になることでしょう。タイトルに「スマイル相談」とあるように,母子への温かな働きかけは,現場に希望を与えるものになるからです。この連載を通じてその中身を理解し,活用していただきたいと思います。
今回は,このハンドブックの執筆者・開発者の1人である田尻が,長年の経験から身につけた相談対応のポイントをお伝えしたいと思います。
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