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「母と子の命をつなぐスマイル相談対応ハンドブック」を活用した勉強会
橋本 栄里子
1
,
田口 朝子
2
,
田尻 由貴子
3,4
1株式会社枝林舎
2NPO法人円ブリオ基金センター
3スタディライフ熊本特別顧問
4前・慈恵病院
pp.248-252
発行日 2017年3月10日
Published Date 2017/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664200650
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はじめに
地縁社会の崩壊,家族の変貌,若いカップルの貧困とともに,妊娠・出産に困窮する妊婦が日本社会で急速に広がっている。最近では,生後間もない赤ちゃんが命を落とす事件が毎月のように報道され,私たちは胸を痛めている。
そんな中,厚生労働省の「妊娠・出産包括支援モデル事業の取組」が報告され,各市町村でも新しい相談窓口をつくり,妊娠期から子育てまでの切れ目ない支援をめざした取り組みが,全国各地で広がっている。
ここで紹介する「母と子の命をつなぐスマイル相談対応ハンドブック」(以下,ハンドブック:図1)は,そのような取り組みを背景として,その相談の要となる保健師の相談能力向上と,現代社会に実際に存在する事例(ケーススタディ)の理解により,日本社会に増加する悲惨とも言える事例をどのように専門職が支えていくべきかを考える目的で作成した。
今回報告するのは,このハンドブックを活用して,岡山市の保健師を対象に行った勉強会の内容である。
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