特集 よりよい外来看護のために
外来診療相談の経験から
名和 志保子
1
1三井記念病院外来
pp.267-272
発行日 1986年3月1日
Published Date 1986/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921347
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はじめに
わが国では高年齢化が非常に早いテンポで進んでおり,それに伴って疾病構造も大きく変化しできている.また社会生活の複雑化とともに,医療に対する人々のニードも変容してきた.しかもそれは多様性を見せ,切実なものとなってきている.
病院を訪れる人々のほとんどは,何らかの症状を持っていると思うが,身体的苦痛だけでなく,心理的不安を抱いていることはいうまでもない.症状に最も適した診療科で診療を受け,診断がつき,治療方針も決まり,最終的に回復すれば,それらは消失するものであるが,私たちはその過程において,患者の持つ不安や苦痛ができるだけ少なくてすむように援助しなければならない.
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