連載 ナカイタ発 保健師へのつぶやき・41
支援者にも当事者にもしなやかに,たくましい「レジリエンス」を
中板 育美
1
1日本看護協会
pp.954
発行日 2016年11月10日
Published Date 2016/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664200566
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改正児童福祉法・母子保健法を受けて,今後,より重要となる「子育て世代包括支援センター」(母子保健法上は母子健康包括支援センター)の運営において,肝となる観点「レジリエンス(Resilience)」について所感を記してみようと思います。
ここ数年で「レジリエンス」という概念を保健福祉領域でも耳にすることが増えてきました。レジリエンスは,大きな脅威や逆境に曝されてもなお,良好な適応に達する力を意味しており,子どものケア,PTSD予防などの重要な因子としても注目されている概念です。また,勤労者がこころを病まないよう身につける防御力・抵抗力,あるいは災害がもたらす喪失体験からの回復や,外力からの防護または減災力なども,レジリエンスと同義語的に使われているなど,多領域で重要視されています。
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