世界の女性
マルファ・エカテリーナ—ロシアのたくましき女帝
福地 重孝
1
1日本大学
pp.128-129
発行日 1966年10月1日
Published Date 1966/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912917
- 有料閲覧
- 文献概要
ピョートル大帝
マルファ・エカテリーナはピョートル締の妃で,イヨアン5世のつぎに女帝となって18世紀ロシアに君臨した女性である。
マルファの夫君ピョートルは,英語ではピーター大帝といい,ロシアのロマノフ王家の中で最も有名な王である。彼は少年時代,ドイツ・オランダ・イギリスなどを旅行し,帰国後さかんに西欧化政策をとり,北方戦争ではバルト海に進出し,またオスマン・トルコと戦って黒海にも進出した。ロシアの陸海軍の近代化,帝権の中央集権化をはかって強国ロシアを実現することに成功したことは,だれでも知っているところであろうが,ピーター大帝の伴侶としてまたロシアの女帝として君臨したマルファ・エカテリーナのことについては,あまり知られていないようである。
Copyright © 1966, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.