こんにちはメヒコ 看護交換留学記・9
たくましく育っているメヒコの子供たち
柴田 美千代
1
1神奈川県立こども医療センター
pp.994-996
発行日 1980年9月1日
Published Date 1980/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922698
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昼間は働いて生活費をかせぎ夜中まで遊ぶ子供たち
私の住んでいる下宿は,市内といっても密集した住宅と商店街に囲まれた下町の一角にあります.日本でいえば‘浅草’の雰囲気を持っています.安い料金の三流映画館が並び,露店で買い物をする人の波が絶えず,活気のある街です.バスや乗用車が高らかにクラクションを鳴らし,その人々を散らして絶え間なく通り過ぎます.神経質ではないと自認する私も,さすがにこの騒音には悩まされ通しで,気にするまいとついラジオの音量を高くしたりしてしまいます.
いつものように,夕食が済み,家族とテレビの人気ナンバー・ワンの連続ドラマを観て,部屋にもどるのが10時。机に向かい始めると,決まって子供たちの喊声〔かんせい)が響いてくるのです.はてさて何事かと好奇の虫がうずき,早速,我が町の夜の探検開始です.
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