連載 [事例集]新しい健康日本21へのヒント・26
シニア男性の潜在力を生かした地域活動―朝霞市の“ぐらんぱ”育児支援事業
望月 三枝子
1
,
佐甲 文子
2
,
藤原 佳典
3
1朝霞市長寿はつらつ課
2朝霞市健康づくり課
3東京都健康長寿医療センター研究所
pp.612-620
発行日 2015年7月10日
Published Date 2015/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664200213
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はじめに
「健康日本21(第2次)」では,健康寿命の延伸,健康格差の縮小等を目標に掲げて,生活習慣病の予防をはじめ,社会生活を営むために必要な機能の維持・向上を図る取り組みを求めている。
これを受けて埼玉県朝霞市では,ソーシャル・キャピタルを醸成し,「住民の力」「地域の力」のある社会として「すべての市民がともに支え合い,健やかで心豊かに生活できる活力ある朝霞の実現」をめざし,「あさか健康プラン21(第2次)」を策定した。そして,健康長寿を進める方法の1つとして,「シニア男性の潜在力」を地域の子育て支援の活動に活かす「朝霞市“ぐらんぱ”育児支援事業」に取り組んだ。結果,シニア男性と子どもたち,子どもをとりまく関係者など,地域の中に緩やかなつながりが生れてきている。
また,この事業の企画から実践までのプロセスは,「地域における保健師の保健活動に関する指針」における予防的介入であり,「みて」「つないで」「うごかす」保健師の本質的活動であると確認できた。このような視点から,私たちの取り組みを紹介する。
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