What's your diagnosis?[230]
シニアなら結核だろうが
酒見 英太
1
,
西 輝人
1
1洛和会音羽病院
pp.140-144
発行日 2022年2月15日
Published Date 2022/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429203582
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病歴
患者:26歳、女性
主訴:発熱、両膝痛
現病歴:ピアノ講師と百貨店のカフェで接客をしている生来健康な独身女性。両親と3人で木造の一軒家に住んでおり、ペットは飼っていない。喫煙もアルコール常飲もせず、常用薬はない。月経は順調で最終正常月経は16日前。
入院9日前、間欠的な腹部全体痛があったものの出勤はできた。7日前、右下腹部痛、軟便と共に微熱をきたしてA医院を受診し、整腸薬のみ処方された。6日前、38.5℃の発熱と「全体的にガンガンする」頭痛が加わったため、B医院を受診。NSAIDs(非ステロイド性消炎鎮痛薬)、H1ブロッカーと整腸薬の処方を受け、5日前には腹痛と下痢は消失したが、夜間には熱が上がった。3日前、両眼の充血と両膝痛に気づいた。1日前、B医院を再診し、血液検査を受けてLVFX(レボフロキサシン)を処方された。WBC 14,000/μL、CRP 12.7mg/dL、ALP 1,549IU/Lということで、翌日B医院より当科を紹介され入院となった。なお、受診時には頭痛は消失していた。
●陰性症状:眼の痛み・痒み、眼脂、視力障害、耳症状、鼻症状、咽頭痛、頸部痛、嗄声、咳・痰、呼吸困難、胸痛、背部痛・腰痛、血便・黒色便、異常帯下、残尿感・頻尿、排尿時痛、排尿困難、血尿、筋肉痛、朝のこわばり、Raynaud現象、皮疹・紅斑、筋力低下、感覚障害、立ち眩み
●陰性曝露歴:発症1週間以内の加熱不十分な食物摂取、病人・動物との接触、3カ月以内の旅行(国内外、温泉、野山、海・湖沼)、1年以内の性交渉
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