連載 [事例集]新しい健康日本21へのヒント・21
陸前高田市における東日本大震災からの復興未来図―ソーシャルキャピタル醸成の場としての未来図会議
大橋 加奈
1
,
近藤 尚己
2
1陸前高田市民生部健康推進課(名古屋市派遣)
2東京大学大学院医学系研究科
pp.150-156
発行日 2015年2月10日
Published Date 2015/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664200106
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
陸前高田市は,2011(平成23)年3月11日に発生した東日本大震災において甚大な被害を受け,発災直後から国,自治体,NPO,各種団体などによる多くの支援をいただいた。そうした市内外の支援団体や関係機関と情報を共有・伝達する手段として,同年3月27日に第1回目の保健医療福祉包括ケア会議が開催された。その後も,「陸前高田市のために」という思いから現地に入ってくださった多くの支援団体や関係機関との連携を図っていく中で内容は変化しながらも,「保健医療福祉未来図会議」(以下,未来図会議)という名称で,ソーシャルキャピタルの醸成の場として継続している。
ここでは未来図会議の活動を中心に,保健師や支援者の役割・活動の変化,および今後の課題・展望について,災害派遣保健師の立場から振り返る。
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.