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地域づくりは健康づくり―「ロコモ予防」を切り口に広がる三重県名張市の取り組み/ロコモ予防をキーワードに―三重県名張市の取り組み
柴垣 維乃
1
1名張市健康支援室
pp.669-671,706-710
発行日 2013年9月10日
Published Date 2013/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664102225
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名張市の概要
名張市は三重県の南西部,奈良県との県境に位置する四方を山に囲まれた人口8万人の都市です(図)。1954(昭和29)年市政施行当時,3万人だった人口は,関西方面への通勤圏として,1970(昭和40)年代後半から宅地開発が急増し,大規模な住宅団地が点在する8万人都市へと発展しました。
2003(平成15)年度からは,おおむね小学校区単位の15地域に,地域住民が主体となった「地域づくり組織」が設置され,地域振興や地域課題の解決など「住民が自ら考え,自ら行う」まちづくり活動を行っています。また地域包括支援センター(1か所直営)のブランチとして,地区保健福祉センター「まちの保健室」(1地域2名の嘱託職員を配置)が整備されており,地域づくり組織,民生委員,児童委員との連携をもちながら,地域保健福祉の拠点として機能しています。まちの保健室は,住民の「身近な総合相談窓口」として健康相談を受けたり,地域担当の保健師と連携しながら介護予防教室などを展開したりしています。
三重県名張市では,ロコモティブシンドローム(ロコモ)予防を切り口にした健康づくりを展開している。市で養成している健康づくりボランティア「健康つくり隊」の活動を通じて,出前スタイルの啓発や,地域の健康づくり分野で活躍する人材の育成をかねた介護予防,また地域づくり組織と協働で取り組む実践の場づくりなど,ロコモをキーワードにしたさまざまな取り組みは,市民主体の健康づくりへと広がりはじめている。
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