diary
三重県伊勢市
倉田 正士
1
1市立伊勢総合病院 麻酔科
pp.1319
発行日 2020年12月1日
Published Date 2020/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201858
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伊勢市は三重県の中東部に位置します。伊勢志摩国立公園の玄関口にあたり歴史と文化に富んだ名所・旧跡が多く存在します。中でも伊勢神宮は古くから「お伊勢さん」と呼ばれ親しまれてきました。
当院は市街地から5分ほどのところにある病床数300床の総合病院です。内科,外科,整形外科など20の科があり,急性期を中心に回復期・地域包括ケア・ホスピス病棟があります。高齢の患者が多く,転院せずに急性期から慢性期までの治療ができる点は強みです。また将来発生が予想される南海トラフ巨大地震の際は災害拠点病院として活躍が期待されています。麻酔科は常勤2人と非常勤1人で年間800例の全身麻酔を管理しています。県内でも数少ない「手の外科」の専門治療が可能であり,手の切断の患者が県内各地から運ばれてきます。腹腔鏡下手術の割合が高く,腹部手術の6〜7割は腹腔鏡下です。硬膜外麻酔に慣れた世代の麻酔科医ばかりなので可能なかぎり硬膜外麻酔を併用した麻酔管理を行っています。術後の血栓予防にはエノキサパリンナトリウムを使用し,必要がなくなった時点で硬膜外カテーテルを抜去しています。神経ブロックを行うのは高リスク患者で,硬膜外麻酔ができない場合です。最近取り組んでいるのはpoint-of-care超音波で,麻酔の補助に活用しようと勉強中です。
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