調査報告
地域における初妊婦の育児中の母親との交流における体験
渡邉 奈津子
1
,
田口(袴田) 理恵
2
,
真子 春莱
3
,
糸井 和佳
4
,
河原 智江
5
,
臺 有桂
2
,
今松 友紀
4
,
田高 悦子
2
1公益財団法人日本心臓血圧研究振興会榊原記念病院
2横浜市立大学医学部看護学科・医学研究科看護学専攻地域看護学
3横浜市立大学附属病院
4横浜市立大学医学部看護学科
5横浜そう英大学看護学部看護学科
pp.60-66
発行日 2013年1月10日
Published Date 2013/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664102055
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■要旨
本研究では,地域における育児中の母親と赤ちゃんとの交流が,初妊婦にとってどのように体験されるのかを明確にし,育児不安の軽減に向けた妊娠期からの継続支援への示唆を得ることを目的とした。対象は,育児中の母親と赤ちゃんとの交流事業に参加した初妊婦であり,フォーカスグループインタビューを実施し,交流における初妊婦の体験について質的帰納的に分析した。
結果,初妊婦は実際に赤ちゃんを抱き,母親と話すことをとおして【母親になる実感の高まり】を感じるとともに,より具体的な【出産・育児のイメージ化】を得ていた。また,地域における交流の特徴として,【母親同士のつながりへの認識の高まり】がみられたことに加え,【地元でのつながりへの興味の芽生え】もみられた。
以上のことから,妊娠中に地域で育児中の母親と交流することは,妊娠期からの継続した産後早期に向けた育児支援の一助になることが示唆された。
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