連載 現場で使える!健康教育ツールを開発しよう・5
使用:作成したツールを実際に使う!そして普及させよう!
金子 典代
1
1名古屋市立大学大学院看護学研究科
pp.192-196
発行日 2008年2月10日
Published Date 2008/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100941
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前回では,健康教育ツールの内容や盛り込むメッセージの作り方,またどのようにプレテストを行うかについてお話ししました。今回は,作ったツールをいよいよ実際のプログラムで使用し,普及・拡大する段階に入ります。プログラムの流れからいうと,「使用」の段階になります。この段階では,①ツールの使用や,宣伝・配布を開始する,②計画段階で設定した対象者にツールが届いているか,対象者の初期反応を確認し,内容や使い方の修正が必要かを決める,③定期的にプログラムとツールの活用度を確認し,必要ならば修正を加える,といったことが行われます。
また,ツールを使い始めるときは,最終的にどのようにツールの評価を行うかということも頭に入れておく必要があります。最も効果を正確に評価する方法の1つに,対象者がツールを使う前と使った後で,行動変容に関する知識や意識の向上,態度の変容が達成できたかをみるということがあります。今回は,ツールを使い始める前に再確認する事項,ツールを実際に使用する際に留意する点,使用するなかで必要となるマネジメント,使用するプロセスの評価方法,ツールの使い手の満足度をどう評価するかについて順に述べたいと思います。
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