連載 保健師のための経営学 シゴトの進め方の技術を学ぼう・2
シゴトの「強み」と「弱み」―①外部環境からの分析
栗岡 住子
1
1神戸大学医学部保健学科
pp.188-191
発行日 2008年2月10日
Published Date 2008/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100940
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
ビジョンに近づくための現状分析
前回は,ある保健事業が将来像として描いているビジョンを確認し,そのビジョンを達成するための保健師のミッション(使命)を明確化する方法を紹介しました。今回は,地域に必要なサービスを,その地域の特徴や保健師が所属する組織(ここでは「保健課」と表現します)の特性に照らして分析し,保健事業として施策化するための方法を考えたいと思います。
現状分析には,「そとがわ」と「うちがわ」の2つの種類があります。「そとがわ」というのは,地域や社会の状況という外部環境を考慮して,そのなかでの保健課の立場から,保健事業を行ううえでの強み・弱みを分析する方法です。それに対して「うちがわ」の現状分析とは,組織や事業の特徴などの内部要因を主な分析対象として,何をウリにすべきかを分析する方法です。今回は,2つの方法のうち,外部環境から組織や事業を分析する「SWOT分析」という方法を紹介します。
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.