活動報告
産学官連携による健康づくり教室の開催事例
田口 尚人
1
,
桧垣 靖樹
1
,
坂本 龍彦
1
,
田中 恵太郎
1
,
上川 英樹
2
,
八尋 拓也
3
,
和田 茂
3
,
岩永 真理子
4
,
末次 伊津子
4
,
萩原 里美
4
,
古賀 育子
4
,
深川 ゆきみ
4
,
大坪 博文
4
,
大坪 清史
4
1佐賀大学医学部社会医学講座予防医学分野
2佐賀大学医学部精神医学講座
3株式会社スズケン事業開発部
4佐賀市保健福祉部長寿健康課
pp.1018-1024
発行日 2007年11月10日
Published Date 2007/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100899
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
2004(平成16)年の国民健康・栄養調査によると,メタボリックシンドロームが強く疑われる者と予備群を合わせた割合は,男女とも40歳以上でとくに高く,40~74歳でみると,男性の2人に1人,女性の5人に1人が該当すると報告されている1)。また,2005年改訂の「日本人の食事摂取基準」ではウエイト・コントロールにおいて,「基本的にはエネルギー摂取量の減少と,身体活動の増加によって体重の減少をめざすようにする。しかし,どちらかというと,エネルギー摂取量の減少よりも身体活動の増加を重視する」と報告されており2),身体活動量をいかにして把握し,行動変容へと導いていくかが重要であると考えられる。
健康増進,疾病予防への国民意識の高まりなどを背景として,健康サービスに対する国民のニーズは多様化しつつある。本稿では,産学官の連携による健康づくり教室の取り組み事例を報告する。特徴は,働き盛りで健康づくりにあまり時間がとれない者を対象としたこと,対象者の日常生活活動量や栄養摂取量を把握するためにインターネットを活用した健康モニタリングシステムを用いたこと,対象者と実施者との双方向のやりとりとして,産学官連携のもとITコーディネーター(産),保健師(官),栄養士(官),学識経験者(学)などのチームを構築したことである(図1)。
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.