連載 ニュースウォーク・116
「美しい星」もかすむ温暖化防止日本
白井 正夫
1
1元朝日新聞
pp.1008-1009
発行日 2007年11月10日
Published Date 2007/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100900
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「本物が来る」のキャッチフレーズで,高さ3m,重さ6tもある「モアイ像」が東京・丸ビルの1階に立った。在日チリ大使館の提供で9月4日から2週間展示。私も長期滞在したことがあるチリが懐かしく,さっそく出かけた。ビルの天空までぶち抜いた広いフロアに,南太平洋イースター島の巨大石像は存在感十分だった。女性客が盛んにケイタイを向け,なかなかの人気である。
マスコミの関心は専ら巨大石像だけに集まったが,モアイを連れてきたのはチリの女性大統領ミチェル・バチェレ*さん。ほとんど報道されなかったが,このとき来日していたのである。日本に5日間滞在したバチェレ大統領は9月3日夕,安倍前首相と会談し,両首脳は会談後2つの共同声明を発表した。その1つが「環境・気候変動問題での協力強化に関する共同声明」。
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