活動報告
中核市全域で取り組む「運動」を通じた健康づくり支援事業―いきいき筋トレサポーターの養成から自主組織活動への発展プロセス
山田 弥香
1
,
廣江 君子
2
,
里見 芳子
2
1岐阜市北市民健康センター
2岐阜市南市民健康センター
pp.1128-1133
発行日 2007年12月10日
Published Date 2007/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100884
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はじめに
岐阜市は,岐阜県南部に位置する人口約42万人の中核市である。長良川の鵜飼や緑豊かな金華山を有し,観光,アパレルなど中小企業中心の都市として発展してきた。
管内には1保健所,3市民健康センターがあり,1996(平成8)年度から「住民のより近くで地域の生活に密着した保健活動を行う」をコンセプトに,市民健康センターの一係りとして位置づけた「ふれあい保健センター」を公設民営のコミュニティセンターなどに順次開設し,保健師3~4名を常駐させ地域づくり型保健活動を推進してきた。
現在,ふれあい保健センターは9か所となり,住民が主体的に取り組むさまざまな健康づくり活動が地域に拡がってきている。
しかし,本市でも後期高齢者の増加や団塊の世代が高齢期に到達する2015年を控え,健康寿命の延伸は大きな課題となっている。その切り口の1つとして,一般高齢者を対象に,筋力を維持し生活機能の低下を予防することを目的とした「運動を通じた健康づくり支援事業」を2005年度から実施している。
本事業では,①道具を使わずにできる市オリジナルの「いきいき筋トレ体操」(以下,筋トレ体操)を地域で普及するための「いきいき筋トレサポーター」(以下,サポーター)の養成と,②サポーターが地域で筋トレ体操を普及できる環境づくりを2本柱とし,“元気で活動的な85歳をめざし,地域ぐるみで取り組もう”をスローガンに,住民と行政が協働で進める活動を企画・調整してきた。本稿ではその取り組みについて報告する。
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