視点
佐世保市が取り組む健康づくり
光武 顕
1
1佐世保市
pp.330-331
発行日 2004年5月1日
Published Date 2004/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100378
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佐世保市は,九州本土の西端部の都市で,長崎県の北部に位置する人口約25万人の中核都市です.明治時代に軍港設置を発端として急速に発展した当市は,海上自衛隊・陸上自衛隊および米海軍の施設がある一方で,九十九島,西海国立公園といった豊かな自然があり,長崎市とはまた違った,開放的で自由な気風があります.一昔前であれば「原子力艦エンタープライズの入港の街」と言えばわかってもらえましたが,最近では「ハウステンボスがある街」と言ったほうがわかりやすいかもしれません.
当市では,昭和23年に佐世保市保健所が設置され,市民の健康づくりはこの保健所が中心となって推進してきました.昭和25年までは,終戦に伴い海外の邦人約140万人が佐世保港に引き上げの第一歩を印したり,米海軍基地が設けられたりという本市特有の事情もありましたが,全国の例にもれず,防疫から,成人病・母子保健対策,公害対策へ,そして老人保健,健康づくりへと公衆衛生施策の主眼も移ってきました.
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