連載 保健師は燃え尽きている…・3
バーンアウトの事例から、その背景を探る
五十嵐 久人
1
1宮崎大学医学部看護学科地域・精神看護学講座
pp.264-267
発行日 2007年3月10日
Published Date 2007/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100774
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地域社会が抱える保健医療問題は多様化・深刻化し,これらに対応するために,保健所に求められる機能や個々の保健師に期待されるスキルも多様化してきている。そうした質的変化ばかりでなく,仕事量の増大によって保健師に課せられる過重労働はストレス要因となり,心身ともに疲弊させる。
保健師が質の高いヒューマン・サービスを提供していくためには,保健師自身の心身の健康度を良好な状態に保つことが必要である。しかしながら,現在,保健師自身のメンタルヘルスについて,十分な支援体制は整っていない。本稿では,保健師のメンタルヘルスが悪化した事例をいくつか紹介し,保健師のメンタルヘルスに関する諸課題(原因,現状,対策)を検討する。なお,それぞれの事例については事実にもとづいたものであるが,個人名や施設が特定されないように多少の修正を加えていることをご了承いただきたい。
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