研究
育児不安をもつ母親への保健師の効果的介入―家庭訪問における初期の関わりに着目して
渡部 綾
1
,
工藤 節美
2
1大分市保健所健康課
2大分県立看護科学大学地域看護学
pp.280-285
発行日 2007年3月10日
Published Date 2007/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100769
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■要旨
育児不安をもつ母親に対して保健師が初回の家庭訪問で具体的に行っている介入方法を質的帰納的に分析し,母親への効果的な家庭訪問のあり方を検討した。
保健師の介入に際しての支援姿勢としては「援助の初期には,母親にとってわかりやすく目にみえる実践的なことを支援するなかで,保健師に対する興味を引き出す」,介入時の不適切な判断とその対処としては「母親のニーズと保健師の判断・援助内容にズレが生じないように,保健師の捉えたニーズや判断をフィードバックしながら援助ニーズを慎重に把握し,介入へのタイミングを逃すことなく,母親の不安に適切に対処していくことを意識する」,介入時の留意点としては「対象者の発見では,専門職としての『気になる』という感覚を活用する」といったように,保健師はそれぞれの場面で適切な判断や関わりを行っていることが改めて明らかとなった。
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