連載 健康生成志向で考えるあの人の口説き方,落とし方・3
ストレッサーは向き合って,受け入れよう!
蝦名 玲子
1
1グローバルヘルスコミュニケーションズ
pp.290-294
発行日 2004年3月1日
Published Date 2004/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100471
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ストレッサーを取り除こう!?
自殺やストレスに起因する問題が急増するなか,保健領域でも「こころの健康」への関心が,一段と強まっています。健康日本21でも,ストレスを感じた人の割合,睡眠をとれない人の割合,自殺者の数を減らそうと,目標値が示されています。しかし,問題が顕在化し,相談に訪れる人への支援は整えられても,そのような対処行動に至らない,もしくは取れない多くの人びとへの支援となると,効果的な方法がなかなか見つからないというのが実情のようです。
たとえば,「こころの健康づくりのために『いきいき人生講座』を開いているのだけど,もとから“いきいきした生活をするぞー”と思っている人しか集まらないのよねえ」といった話も聞きます。ストレッサーに対処できず,時間的にも精神的にも,保健センターの教室に参加する余裕がなくなっている人に,本当は来てほしい――確かにそのとおりです。そのような人びとを,いかに口説き,落とすか(こころの健康に関心を持ってもらい,こころの健康づくりに取り組んでもらうか)が,腕の見せどころです。
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