特集 保健師ライセンスの現在
【対談】保健師の専門性と資格のゆくえ
久常 節子
1
,
平野 かよ子
2
1日本看護協会
2国立保健医療科学院公衆衛生看護部
pp.444-451
発行日 2006年6月1日
Published Date 2006/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100367
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保健師の将来を見据えて,いまアピールすべきは?――久常氏は「国策である生活習慣病対策で成果を出すこと」と,平野氏は「保健師の活動内容を明確に規定すること」と主張する。この2つの異なる視線が交わるところに,「保健師資格」の現状と課題が浮かび上がる。
保健師の資格は,どうなるのか?
平野 保健師という日本固有の国家資格は,諸外国の公衆衛生関係者からは羨ましがられるのですが,国内では,看護師資格との関係,新たに生まれた専門職との関係から,保健師の将来を危ぶむ声もあります。そこで今回は,日本看護協会会長の久常さんにお話をうかがいながら,保健師の独自性・専門性,教育のあり方についての論点を整理していきたいと思います。
では,まず保健師資格の存続についてですが,久常さんはどのようにお考えですか。「保健師を国家資格にしているのは日本だけだし,いらないんじゃないの?」という議論がありますよね。
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