特集 「この時代」の現任教育のすすめ
地方自治体における専門職の人材育成―三重県健康福祉人材育成会議の取り組み
大橋 範秀
1
1三重県健康福祉部健康福祉総務室
pp.706-711
発行日 2006年9月1日
Published Date 2006/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100302
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専門職の育成には,組織の人材育成ビジョンのなかで現任教育を位置づけていかないと効果的な運用は難しい。組織として取り組んでいる三重県のシステムを紹介する。
組織の概要
三重県健康福祉部は,大きく分けると,本庁,保健福祉事務所,単独地域機関の3つに分かれています。保健福祉事務所とは,地域における保健と福祉の一体的な推進のために設置された組織で,保健所と福祉事務所が併置されています。2004(平成16)年度までは児童相談所も併置されていました。
保健所業務は主に保健福祉事務所の保健衛生室で所管しますが,三重県が進める組織のフラット化(係制からグループ制)と定数削減の影響などで,地域担当制から業務担当制となり,小さな事務所では保健師が事実上の1人職場となっています。
どこの県でも状況は似ていると思いますが,複数の保健師が地域担当制で業務を担っていた時代と違い,「先輩の背中を見て育つ」「日常がOJT」という人材育成が成り立ちにくい職場環境となっています。
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