連載 保健師と精神科医との往復書簡・7
患者に関心を寄せ続けることは難しいことですね。
ひらす けい
,
S
pp.990-995
発行日 2005年10月1日
Published Date 2005/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100282
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がん患者として生きる保健師と,地域精神保健活動への助言者である精神科医との間で交わされる往復書簡。援助者としてと同時に患者として,さざなみのように揺れる援助の姿に本物を求める保健師と,援助の検証を深める精神科医との対話から,多くの教訓が引き出されていきます。
S先生
拝啓
先生との通信を重ねる過程で,再び入院生活が訪れています。分子標的薬の有効性に限界が来たからですが,何度も自宅と病院とを往復しているうちに,静かな森での落ち着いた暮らしにはすでに終止符が打たれ,沼地に入ったり出たりのまとまらない時間が過ぎていくばかりです。
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