特別記事
保健師の業務時間分析からみた地域保健活動の今後
筒井 孝子
1
,
野村 陽子
2
1国立保健医療科学院福祉サービス部
2厚生労働省健康局総務課保健指導室
pp.720-729
発行日 2005年8月1日
Published Date 2005/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100182
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保健師の業務時間分析による市区町村保健師の業務の実態
少子高齢化の進行に伴う家族介護力・子育て機能の低下1~3),医療技術の進歩による慢性疾患患者の増加1,2)などを背景とし,わが国の住民の保健・医療・福祉ニーズは,複雑かつ多様な傾向を呈している1,2)。こうした住民の複雑かつ多様なニーズに対応するため,保健・医療・福祉領域の専門家である保健師は,地域にある社会資源の種類と量を見定め,関連機関や関連職種と互いに連携しながら,適宜,適切なサービスを総合的に提供していくことが望まれている4~6)。
2002年3月末現在,全国の都道府県保健所や市区町村で働く常勤の保健師2万5219名のうち,2万908名(82.9%)が市区町村で働いており,その数も年ごとに増加している。これは,保健師が市区町村で住民とともに地域で活動することによって多くの課題の解決に取り組むことが期待されていることを示している。
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