特集 「ライフスキル」は健康教育に使える!
ライフスキル教育を活用した健康教育の展開方法
荒木田 美香子
1
1大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻
pp.352-356
発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100082
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ライフスキル教育を普段の保健活動に導入するには,どうすればよいのだろうか。母子保健を例に,実践的なプログラムに沿って展開してみた。
健康課題とライフスキル教育
ライフスキル教育とは,社会的学習理論を基本に開発された教育方法であり,①意思決定と問題解決,②創造的思考と批判的思考,③コミュニケーションと対人関係スキル,④自己認識と共感,⑤感情への対処とストレスへの対処,の5領域の能力(ライフスキル)の向上を目標としている。
ライフスキル教育には,2つの取り組み方がある。1つはライフスキルの向上を目指した直接的な教育を行うものであり,かなり心理教育的な内容が展開される。学校教育でいうと,道徳や特別活動などで実施するような内容である。2つ目は喫煙,栄養,運動といった健康関連のトピックスを定め,ライフスキルの向上を目標に組み入れて,ライフスキル教育の要素を盛り込むものである。本稿では,後者を示していくこととする。
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