特集 精神科看護・Ⅱ
面白い講義,楽しい実習
柴田 恭亮
1
1鹿児島大学医療技術短期大学部
pp.536-539
発行日 1989年9月25日
Published Date 1989/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908692
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はじめに
学生の実習指導には,学校と臨床の綿密な連携が必要である.ところが,両者の間に十分な合意ができていないと,具体的な場面での指導に微妙な行き違いが起こる.特に,個々の援助観によって看護の内容が異なってくる精神科では,こうした行き違いが表面化すると,学生は混乱し意欲をそがれてしまう.
臨床の立場になると,どうしても理念より現実を優先させてしまうので,基礎教育の実態が見えにくくなりがちである.逆に,学校の立場になると教育の理念が先行して,臨床の実態に対する認識が希薄になってしまう.この「ずれ」をそのままにして,それぞれが自分のフィールドの論理で学生を指導すれば,行き違いや混乱が起こるのは当然なことであろう.
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