教育の眼
面白さについて(1)
佐藤 忠男
pp.118-122
発行日 1975年2月25日
Published Date 1975/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906862
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教育というものは,面白くなければならないものではないだろうか.教育が身についたものになるには,結局のところ,本人がやる気を起こさなければダメであるが,やる気を起こすということは興味を起こすということであり,とどのつまりは学習することに面白味を感じるということである.だから,よく言われることであるが,教育の核心はそれを学ぶことに面白味を感じるように仕向けることであり,学ぶ老が学ぶことを面白いと感じ始めさえすれば,あとはほおっておいても自分で学んでゆくものである.というより,自分で学び始めた人間にとっては,助言以上の権威的な指導はむしろ邪魔になる.
というわけで,学ぶことの面白さを知ることがなによりも大切なのであるが,さて,と,そこで考え込んでしまう.
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