特集 精神科看護・Ⅱ
精神科看護教育の特性と学生の意識—実習で変わる学生の意識
坂田 三允
1
1千葉大学看護学部
pp.526-530
発行日 1989年9月25日
Published Date 1989/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908690
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はじめに
本来看護はジェネラルなものであり,病む人を援助するという点においては,それぞれの科によって異なるものではない.看護の対象はあらゆる場にあり,それぞれの場における看護の姿勢は変わらないのである.しかし,患者の疾病の特徴や,患者の持つ問題,あるいは患者がおかれている状況などによって,注意すべき点,また重視しなければならない点が異なる.それがそれぞれの科の看護の特徴であり,各科の看護教育における強調点であろう.
精神科における看護の対象はこころを病む人々である.したがって,こころを病むということはどういうことなのか,またこころを病む人々を援助するにはどのような点に注目すればよいのか,あるいは援助するにあたっての具体的な方法や技術について,学生が学ぶために必要な知識を伝達するとともに,学生が実践の中で知識を展開し深めていくための資料を提供することが,精神科領域における看護教育といえよう.
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