論稿
看護学生の意識について
水野 知文
1
1岡山県立看護短期大学
pp.49-52
発行日 1968年8月1日
Published Date 1968/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906054
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はじめに
昭和40年の春,岡山県立高等看護学校が,県立短期大学看護科に脱皮した年のことである。一年生の戴帽式を高看時代と同じように挙行するか,あるいは中止すべきかを再検討する会議には,相当の日時と回数を必要とした。
短大として発足するに当り,専任教員12名の間でも,意見が分裂していて,容易には結論に達し得なかったからである。すなわち,肯定的賛成派,懐疑的逡巡派,否定的抵抗派などで,討議にはなみなみならぬエネルギーを傾注したものである。短大看護科という,この地方では初めての新らしい制度の教育開始に際してであるから,学内では学長,事務局長,教務厚生課長らの出席を仰いだり,従来の関係も深いので,県の衛生部の幹部級や看護係長の助言を求めたりして,腹臓なくかつ慎重に各自の所懐を開陳し合い,苦労の末やっと挙行に踏み切ったのであった。
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