臨床指導
臨床の場に立って看護教育をふり返る
千葉 ひさの
1
1東北大学病院山形内科
pp.40-42
発行日 1963年4月1日
Published Date 1963/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663904361
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看護教育関係者が集ると常に問題にされること,それは臨床指導の問題である。看護教育における臨床指導は,それほど重要な役割を持っているにもかかわらず,いわゆる臨床指導者というものは,一向に設置されようとせず,現場の婦長か主任が兼務させられているのが実状である。その婦長や主任は,本来の業務が多忙のため,どうしても学生の指導は二の次になるとはよく言われていることで,学生の不満もそこに集中されている。専任の臨床指導者の設置こそ,教務も学生も一致して要望していることであり,あるいは臨床側にとっても要望事項であると言えよう。
筆者は,永く教務主任として教育に当ってこられ,現在は内科の婦長として,臨床側の先陣にあたられている。従ってその言の中には現在の看護教育に内在する諸矛盾を描き出してあまりあるものがある。本論を土台として広くこの問題が討議されることを編集室としては期待し読者諸姉にお届けするものである。
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