講座 日本の看護の歴史・8
前近代・8
近世の医療と看護 [4]産婆の職業化/[5]江戸小石川の養生所/[6]蘭学の発達と医療
遠藤 恵美子
1
,
加藤 文三
1
,
上坂 良子
1
,
坂本 玄子
1
,
高橋 政子
1
,
渡部 喜美子
1
1看護歴史研究会
pp.180-187
発行日 1988年3月25日
Published Date 1988/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908496
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出産時の介助は,看護と同じく原始にまでさかのぼることができるであろう.古代の律令制のもとでは,医疾令の中に女医制度がうたわれ,専門の教育を受けて上流婦人の出産介助をした女性が存在した.また平安期には,絵巻物にみられるように「腰抱き」1)と称する人も現われた.室町期にはいると,金創医から産科を兼ねる者がうまれ,難産のもとめにも応じるようになった.
ここでは江戸時代の初期に産婆という職業が芽生え,しだいに定着して近代へと引きつがれていくようすをみよう.
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