特集 看護国際交流
看護の自立への限りない情熱—シアトル・パシィフィック大学保健学部との国際交流について
神郡 博
1
1群馬大学医療技術短期大学部
pp.86-93
発行日 1988年2月25日
Published Date 1988/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908481
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交流をはじめたいきさつ
わが国の看護はいろいろな意味で,欧米先進諸国の援助に負うところが多い.古くは,明治大正の時代から,新しくは終戦直後の看護制度の確立から今日の諸種の看護概念や様式のとりいれに至るまで,さまざまな形でその影響は大きい,そのなかでも,看護の先進国であるアメリカの影響は顕著である.事実,チームナーシングや包括看護,PPCやプライマリーナーシングなど次々に紹介される考え方には,時代に先がけた新しさと看護の本質を求めて止まない底知れないアメリカ看護の情熱とが感じられるものがあった.
看護を学ぶ若い学生にとって,そうしたアメリカの看護にじかにふれ,体験する機会をもつことができたら,それは将来必ず役に立つに違いない.これが群馬大学医療短期大学部創設当時中野稔教授(当時主事)が抱いていた海外研修にかける夢であった.
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