ひろば
群馬大学国際交流第1回理学・作業療法学専攻シアトル海外研修に参加して
梅原 健一
1
1群馬大学医学部保健学科
pp.634
発行日 2001年9月15日
Published Date 2001/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105875
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今回,幸運にも激戦を勝ち抜き3月25日から4月8日までの2週間,米国シアトルでの海外研修に参加することができた.英会話に不安があったものの,リハビリテーション先進国である米国の様子を垣間見るチャンスに胸を躍らせた.群馬大学では,これまで看護学専攻の学生には研修の機会があったが,理学療法・作業療法学専攻にとっては初めての試みで,PT・OTの2~4年生14名が参加した.最初の1週間はタコマのピュージェットサウンド大学(UPS),次の1週間はシアトルのワシントン大学(UW)で,それぞれ講義・講演,病院見学を中心としたスケジュールであった.
UPSはのどかで落ち着いた街にあり,芝生の緑と桜が心を穏やかにしてくれた.ここでは修士課程の学生が通常受講している講義や実習のなかに,我々も一緒に参加させてもらうことができた.学生は一方的に講義を受ける立場ではなく,教員と対等に堂々と意見を交わす姿にまず驚いた.講義はまさにディスカッションの場であった.また,この大学の特徴であるclinic observation(学内に診療所を設け,患者さんが定期的に通ってきて,教員の指導のもと学生が評価・治療を行う)の存在は貴重なものであり,かつ学生達が堂々と治療者として接する態度にも感心させられた.同大学には様々な条件の変化に対応するための屋外環境が設けられており,在宅ケアに対する意識の高さを感じた.
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